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「テレビCMを打ちたい!」となったときに「インフォマーシャル」という言葉を耳にしたことがあると思います。
実際にCMを打ち出したいとき、自社の商品やサービスにあったテレビ広告を考えることはとても重要になってきますよね。
「うちの商品にあっているのは、一般ブランドCM?それともインフォマーシャル?費用は?効果は?タレントは?そもそもインフォマーシャルって?」等、気になるところは多いもの。
そこで今回は、テレビ広告を出したい企業必見!
人気通販番組「イチおし!デラックス」を展開している株式会社パイロットン取締役コンサルタント山影知也さんに、一般ブランドCMとの違いを交えながら、インフォマーシャルについてお話しいただきました。
1:そもそも「インフォマーシャル」ってなに?一般ブランドCMとの違いは?
――テレビ広告を打ちたい!と思ったときよく「インフォマーシャル」という言葉を聞くのですが、実際のところ一般ブランドCMとの大きな違いはどこでしょうか?
山影:インフォマーシャルとはインフォメーション (information) とコマーシャル(commercial)を合わせた造語です。俗にいう「テレビ通販」です。一般的なブランドCMは放送枠が15秒から120秒であるのに対し、インフォマーシャルは15秒から54分と幅が広いのが特徴です。
――インフォメーションとコマーシャルの造語というのはとても分かりやすいですね。百貨店にあるインフォメーションに行けば「○○(商品)売り場は4階にございます」と案内されてそのまま購入しますよね! コマーシャルに「ご案内」の要素が含まれている…ということでしょうか?
山影:そうですね! 一般的なブランドCMはテレビ画面から商品を購入することはできませんよね。店舗やWEBへの誘因のために、商品やサービスの認知を高めるといった意味が強いです。インフォマーシャルだと番組を見て、商品を知ってそのまま購入をする、まさに「認知獲得」から、「この商品ほしい!」と思ったリアルタイムで電話をして「直接購入」してもらうことが可能です。
――そこは大きな違いですね! テレビ通販の中で、商品を自分が知っているタレントが使って、「いい!」と言っているのを見ると一度使ってみようかな、と思います。そこでリアルタイムに電話番号を提示されると、買いたくなっちゃいますよね!
山影:はい。そこがいいところですよね。インフォマーシャルなら、顧客の「欲しい!」にリアルタイムで答えることができます。
――ちなみに、どのくらいの放送尺で商品を購入してもらうことが可能ですか?
インフォマーシャルは60秒から「認知獲得」→「直接購入」が可能
山影:インフォマーシャルは放送尺によって活用方法が異なります。基本的には60秒~くらいから「認知獲得」→「直接購入」が可能です。
――え、たった1分で!?
山影:はい、もちろん、売れる商品の価格帯は異なります。
たとえば、15秒から30秒なら一般ブランドCMに近い形ですから「認知獲得」や、「無料サンプル」で顧客リスト獲得をすることが目標になります。
60秒から120秒なら「認知獲得」→「直接購入」につなげることが施策目標になります。価格帯としては2,000円以下の商品なら効率よくレスポンスが期待できます。なので、500円や980円のサンプル商品で訴求する企業が多いです。
――衝動的に買いたい!と思ったとき2,000円くらいならすぐ出そうと思えますね。
山影:基本的には放送尺が長ければ長いほど高い商品が売れます。240秒から300秒になれば約5,000円までの商品であれば売れる可能性が高いです。
さらに14分、29分、54分となると高額商品でも売れる可能性が高くなります。
ここまでの尺になると、サンプルではなく本商品を1STEPで訴求することも多くなります。
2:インフォマーシャルでの購入者傾向は?どんなに商品に向いてるの?
――なるほど! ちなみにインフォマーシャルを見て商品やサービスを買う層はどんな方が多いのでしょうか?
山影:インフォマーシャルで獲得できる属性は、40代以上の女性が7割以上です。ほかのメディアに比べると、定期へのアップセルや、他商品へのクロスセルがしやすいです。理由としては、電話してきた方に直接オペレーターがセールストークができ、また「TVで紹介されている」というのが購入する際の大きな安心材料になりますよね。
――確かに、テレビ通販で商品を買うのは比較的に経済に余裕のある主婦層といったイメージがあります。TVでよく見る通販番組では化粧品を販売しているのをよく見かけますが、どのような商品が売れるのでしょうか?
売れるのは美容器具や化粧品。近年はサービスも!?
山影:やはりよく売れるのは化粧品や美顔器などです。「これだけきれいになるんです!」という、比較を見せることのできるものが売れます。あとは季節ものの「カニ」だったり…。最近だと、商品ではなく、サービスを購入する人の需要も高まってきています。
――サービスというと?
山影:たとえば電力自由化に伴った、新料金プランへの変切り替えの案内などです。実際に「このくらいお得になります」というのを見せたり、プランを切り替えた家族の声などを聞いたりすれば、サービスを購入してもらいやすくなりますよね。「そろそろ電力を切り替えたいんだけど」という人はもちろんのこと
「電気料金が安くなるって噂だけど、そもそも電力自由化ってなに?」と思っている潜在顧客にもわかりやすくサービス内容を説明することができます。
――なるほど! まだまだ知られていない商品やサービスを「認知獲得」→「直接購入」まで持っていける……インフォマーシャルならではの強みですね!
3:ぶっちゃけ価格はどれくらい?
――どうしてもテレビ広告は、費用が高いイメージがありますが、一般ブランドCMの相場はどのくらいなのでしょうか?
山影:テレビ広告の費用はおおきく制作料と放送料の2つですが、まず制作では、タレントを起用するかどうかでも、大きく費用が変動します。一般ブランドCM15秒を制作するとなると1,000万~が相場でしょうか。タレントを起用したものであれば4,000~5,000万程度と言われています。
――有名なタレントを起用すると出演料だけでかなりの金額…といううわさを聞いたことがあります。ブランドイメージにあった有名人のキャスティングも大変そうですね。インフォマーシャルだとどうでしょうか?
山影:インフォマーシャルも、もちろんどのような番組にするか?というところで変わってきますが、一般ブランドCMよりは安価です。たとえば29分番組で800万(タレント抜き)程度になります。
また放送料においても、各局では通販単価というものが設定されており、一般ブランドCMの放送尺と比較して、非常に低コストで出稿することが可能です。一般ブランドCM単価で29分を放送したとしたら、とてつもない放送料となってしまいます。
――じっくり商品を知ってもらえるためにはインフォマーシャルのほうがよさそうですね。……にしてもやはりテレビ広告は高いですね……。
山影:テレビ広告は「テレビで放送されている」という安心感がありますから、イメージを買うといった意味でも高いですよね。「テレビ広告を出したいけど予算が……」とあきらめる企業も多いのが現状です。
――特に初めてテレビ広告を出すとなると、莫大な費用をかけても、反響がどのくらいかが読めない分、なかなか難しいところがありますよね。もう少し気軽に企業がテレビ広告を打つ方法があれば……。
山影:それでいうと、「キャラバン型通販番組」というのがあります。
――キャラバン型通販番組…?
4:テレビ通販にも種類がある!?
山影:はい、あまり聞きなれない言葉ですよね。実はテレビ通販は、「インフォマーシャル」と「キャラバン型通販番組」の2つに分けられます。
一般ブランドCMやインフォマーシャルより安価で気軽にテレビ広告を出せるのがキャラバン型通販番組です。
――初めて聞きました! そもそもキャラバン型通販番組とはどのような番組のことでしょうか?インフォマーシャルとの違いは?
山影:インフォマーシャルは1社で通販番組を制作しますが、キャラバン型通販番組は、複数企業が1つの番組企画に協賛して制作を行うテレビ番組です。
通販番組のプロが制作を行い、またタレントも出演するのに低価格で実施ができるのが最大のメリットです。
――一つの番組の中で複数の商品を紹介する、「アレ」ですね!見たことがあります。
山影:そうです。タレントが次々に商品を紹介していきます。たとえば、29分番組であれば10分×3社で、1つの番組を、といった感じです。
――インフォマーシャルとキャラバン型通販番組、ほかに大きな違いはありますか?
山影:インフォマーシャルは制作内容の自由度が高く、その分費用は高いですが、1社の判断で放送局を決めることができるのが大きなメリットです。
一方、一般的なキャラバン型通販番組はそのキャラバン企画主が放送局を選定することが多いです。各参加企業同士が話すことはないので、番組企画主が選定し放送します。
複数社で1つの番組を作るので、自由度はインフォマーシャルに劣りますが、番組にタレントがついていて、実績に基づいた「売るための番組」フォーマットの中で商品を紹介することができ、かつ低コストであるのが最大のメリットです。
――低コストだから「お試し」でテレビ広告を打つことがキャラバン型通販番組ではできるということですか?
山影:はい! 特に初めてテレビ広告を打つ企業や新商品の紹介、新しい訴求軸の発掘にはとても向いていると思います。
5:初めてのテレビ広告はキャラバン型通販番組「イチおし!」がおススメ
――でも、キャラバン型通販番組は、複数社で番組を制作する分、放送局を自由に決められないなどのデメリットが大きいような気がします。
山影:はい。一般的にはそうですね。ただ、インフォマーシャルの様にコントロールしやすいキャラバン番組もあります。
たとえば、「イチおし!」というキャラバン。収録は複数社が参加するけれど、完成した番組は、29分で1商品です。キャラバンでありながらインフォマーシャルのようにコントロールしやすいものもあります。
インフォマーシャルだと先ほどもお話ししたように29分番組で、タレント抜きで800万程度の費用が掛かりますが、キャラバン型通販番組の「イチおし!」ならその半分以下の298万円で制作が可能です。
――半額以下で! この値段なら、テレビ広告をテスト的に出してみたい企業も気軽に出すことができそうです。
山影: そうですね! 出来上がった番組の中で商品を紹介する…という形で、タレントもすでに番組側が用意しています。キャスティング費がかからないので安価になるんです。
――知名度の高いタレントが紹介しているというのは大きな安心材料になりますね! 「あまり知られていない商品」を知ってもらう機会にもよさそうです。
はい、一般ブランドCMは企業イメージの向上や、認知、インフォマーシャルは既に売れている商材の拡大に向いています。一方のキャラバン型通販番組なら低コストな分、直接獲得を目指しながらも、テストや新商品に向いているといえます。
――「お試し」でテレビCMを!それができるのがキャラバン型通販番組だとわかりました。本日はありがとうございました!
6:まとめ
今回は、インフォマーシャルと一般ブランドCMの違いからキャラバン型通販番組まで、山影さんにお話しいただきました。
テレビ広告を出したいけれど、予算が…と諦めずに、「イチおし!」でサービスや商品を紹介してみてはいかがでしょうか。
取材協力
大手通販コンサルティング会社に入社し、主にナショナルクライアントを担当。テレビ通販を中心としたマスメディアでのダイレクトマーケティング活動を包括的に支援した。その後デジタルエージェンシーに移籍、ダイレクトマーケティング案件を中心に担当。KPI設計からリスティング・DSPなどの運用メディアのディレクション等を行なった。パイロットンでは、得意とするテレビ・WEB領域を中心に制作のディレクションやメディアのプランニング・運用を行い、大手企業や大手広告会社を顧客としたコンサルタント業務に従事している。
(会社HPより抜粋)
著:HIRONO
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